呼吸器内科とは、喉や気道、肺といった呼吸に関係する臓器や器官に関わる疾患を診断・ 治療する診療科です。
風邪・インフルエンザ・新型コロナウイルス感染症は、いずれもあらゆる年齢層に感染・発症する可能性のある、日常的な感染性呼吸器疾患です。
上記のような疾患の疑いのある患者様は、当院発熱外来をご利用ください。
受診方法などについてはこちらをご確認ください。
肺炎とは、細菌やウイルスなどの病原体に感染し肺が炎症を起こしている状態のことです。悪性新生物、心疾患、老衰、脳血管疾患と並んで、日本人における死因の高い割合を占めています。(令和4年人口動態統計月報年計による)
免疫機能の低下、風邪等の上気道感染症の二次感染等が原因で発症します。また、嚥下機能が低下している方は、食べ物が気道に誤って侵入してしまう誤嚥性肺炎が起こる可能性があります。高齢者の方は肺炎の症状が現れにくく、かつ重症化しやすいので、まずは予防が大切です。当院では肺炎球菌ワクチン接種も可能ですので、ご希望の方はお問い合わせください。
気管支ぜんそくとは、アレルギー等により気管支が慢性的な炎症状態となり、継続する咳や発作的な咳や痰が出る病気です。喘息発作では息苦しさとともに「ゼーゼー」や「ヒューヒュー」といった呼吸音(喘鳴)が出るのが特徴で、夜間や早朝に好発します。治療せずに放置すると炎症が悪化し、日中・夜間関係なく咳や喘鳴が出るようになることがありますので、軽症の方も重症の方も治療を継続することが大切です。当院では、急な喘息発作にも外来にて対応しています。ネブライザーを使って吸入をしたり、ステロイド、アミノフィリンといった点滴を施行したりすることも可能です。
慢性閉塞性肺疾患(COPD)とは、たばこの煙などの有害物質が原因で、空気の通り道である気管支や肺に炎症が起きる状態です。従来は肺気腫や慢性気管支炎と呼ばれていました。喫煙との関連が強いことから、現在では生活習慣病のひとつと考えられています。
初期症状として、長く続く咳や痰、運動時の息切れがあげられます。気管支に炎症を起こすことで咳や痰が頻発し、痰により空気の通り道が狭くなるのでうまく空気を吐き出すことが難しくなるからです。さらに肺や肺胞まで炎症が広がると、上手く換気ができず全身が酸素不足に陥ることで心臓への負担も高まります。
基本的な治療方法は禁煙です。吸入ステロイド薬などの吸入製剤を用いた薬物療法により、病気の進行を遅らせ症状の緩和を目指します。
睡眠時無呼吸症候群とは、睡眠中に呼吸が止まった状態(無呼吸状態)が何度も繰り返される病気です。
睡眠中に10秒以上呼吸が止まる状態を無呼吸といいます。無呼吸の原因は空気の通り道である気道が何らかの要因で閉塞してしまうことで、多くの場合は肥満による脂肪の沈着や骨格的要因(顎が小さいなど)です。睡眠時無呼吸症候群の主な症状は、以下のとおりです。
睡眠時に呼吸が繰り返し止まると身体の酸素量が低下し、その酸素不足を補うために心拍数が上がります。そのため、脳や身体が断続的に覚醒状態になり眠りが浅くなるので熟睡感が得られず、日中の眠気や倦怠感につながります。症状が重い場合や治療をせずに放置していると、高血圧や心疾患、脳卒中などの合併症を引き起こす可能性があるため注意が必要です。
治療にはCPAP(シーパップ)療法が最もよく知られています。睡眠時にホース付きのマスクを装着して頂き、マスクから高流量の空気を送り出すことで気道の閉塞を防ぎます。CPAP療法には健康保険が適用されますので、睡眠時無呼吸症候群でお悩みの方は一度ご相談ください。
呼吸器疾患は、軽度でも咳・痰・呼吸困難の症状によって呼吸のしづらさを感じやすく、呼吸器感染症になるとつらい症状が伴います。慢性呼吸器疾患は全身運動により憎悪しやすく、外出すらできない患者様を多く診察して参りました。
発熱外来ではインフルエンザや新型コロナウイルス感染症を検査・投薬をさせていただき、しっかりと治療をしてまいります。呼吸器内科では慢性疾患に対してあらゆる角度から診させていただき、日常生活がより楽に送れるようサポートいたします。
在宅診療では在宅酸素療法の手配も可能です。気になる方は在宅医療のページをご覧ください。